「天才画家、ピカソ」入門、絵画を楽しく観賞しよう♪

ピカソ。有名過ぎる天才画家。

その生涯と代表的な作品を駆け足で紹介しながら、ピカソの人となり、変貌する絵画の特徴・魅力の片鱗に、触れてみたいと思う。また、楽しく絵画を観賞するためのヒントも紹介したい。

1、ピカソの生涯

①少年時代

パブロ・ルイス・ピカソ、1881年10月25日、スペインの港町、マラガに生まれる。

まず、生まれ方が普通じゃない。生まれた時、呼吸をしていなかったのか? 死産とされテーブルの上に放置された、というのだから驚く。

叔父の医者の適切な処置で蘇生し一命を取り留める。誕生から劇的!奇跡の生還で天才画家ピカソの人生のスタートだ!!

父が美術教師であったことから、自然と英才教育を受けたであろうことは推測されるが、少年時代に写実的な絵を極め卒業してしまった感がある。

「初聖体拝領」1896

初聖体拝領
15歳の作品であるがすでに画家として完成している。この見事なデッサン、写実的な画風から変貌して行く、ピカソの原点だ。

②青の時代(19歳~22歳頃)

「青の時代」はピカソの絵画の中でも人気があり有名だ。もっと長い期間かと勝手に思っていたが、わずか3年前後だった。少年期のすでに完成された、写実的な画風から「青」を基調とした心象的な画風への変貌だ。そのきっかけは友人の自殺であったらしい。また、この頃は絵はぼちぼち売れてはいたが生活は貧しくピカソ自身を含め、貧しい社会の底辺の人たちを題材とすることが多い。

そのような人たちを感傷的に描いたのが「青の時代」だった。

「浜辺の母子」1903

海辺の母子

③バラ色の時代(23歳~25歳頃)

モンマルトルの丘にアトリエを構えたピカソ。貧しい生活は続いていたが、近隣の芸術家達との交流や刺激で、絵描きとしての日常は活気に溢れていた。絵も青一色の画風から、暖かい柔らかな色調に変わって行った。

「パイプを持つ少年」1905
パイプを持つ少年

④キュビズムの時代(26歳~35歳頃)

ピカソが世間に評価を受け画家としての地位を築いた時代だ。そして現在でもピカソの絵として、まずこの時代の絵が代表作として上げられるだろう。

キュビズムは遠近法を無視し、平面に三次元の画面を描き出すことを追求する画法だ。この時点ですでに抽象的で難解だが、ピカソのキュビズムは更に、テーマを事物の断面に分解してモザイクのように重ね合わせるという手法だった。

難しいので、自分なりに簡単に表現してみると、場面場面の各絵を張り合わせ、その全体としてのイメージで何かを表現している。といったところだろう(あくまで自己流解釈)

画家として名声を得、絵の評価と価格はうなぎのぼりの頃だ。
生涯、生きている間は絵が売れず、孤独だったゴッホと対照的に、友人に恵まれ、恋多き人生のピカソだ。

アヴィニョンの娘たち 1907
アビニオンの娘たち

恋は自分から求めたのではなく、向こうからやって来たというようなコメントをしている。絵もまた、心の向くまま、時にその時代の新進のムーブメントに上手に乗っている、キュビズムがそれだ。その素直な感性が、ピカソの作品の面でも私生活でも受け入れられる要素だろう。

歴史的に天才は私生活が破綻していたり、変人すぎたりするが、ピカソは飛びぬけた才覚と愛されるキャラを、合わせ持っていたようだ。

⑤晩年のピカソ

第二次世界大戦が終結したのがピカソ、64歳の時。当然ながら、繊細な芸術家の感性を持つピカソの絵にも戦争体験は影響してくる。

「戦争と平和」1952
戦争と平和

ピカソは最晩年、陶芸に興じたり益々自由な創作活動を行った。

少年時代に画家としてすでに活動していたピカソ。ある意味、この最晩年生涯で一番無邪気に少年のように、創作を楽しんでいたのではないだろうか・・。

「顔№0」1963
kao 0

2、まとめ、絵画の楽しみ方

キュビズム時代以降のピカソの絵は抽象的で、どう観賞していいいのかわからない、と思われることもあるだろう。

ピカソに限らず、特に難解な抽象絵画など観ながら、わかろうと・・・理解しようと・・・努力したりすることがある。

でも、それは絵画を楽しんでいるとは言えない。

有名な画家でありピカソとも親交のあった岡本太郎の言葉を紹介する。

「理解しようとしなくていい。何も感じなければ通り過ぎればいい

と断言する。この言葉を私は絵画観賞の心得と肝に銘じている。有名なピカソの絵でも、何も感じなければ、それはそれで良いのだ。それを絵画観賞の基本とすると、気楽に観れてパラドックス的に、逆に深く観賞出来たりする。

ピカソの原画は手に入れるのは難しい。でも最近のリトグラフ・複製絵画はよく出来ているので気に入った絵を趣味としてコレクションし、リビングに飾ったりして、観賞するの一興だ。

ピカソに限らず、絵の楽しみ方、観方というのは決まりがあるわけではない。あくまでこの記事は私の個人的な絵画の楽しみ方の紹介だ。あなたの絵画の楽しみ方のヒントとして、参考になれば幸いだ。

絵画を、たのしんでみよう♪

<参考文献>
「もっと知りたいピカソ、生涯と作品」大高保二郎 監修/松田健児 著 (東京美術)

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nora

nora

シニア世代の自由人、趣味のオヤジバンド・野鳥写真・風景スケッチ等で西多摩方面に出没