アメリカの「サーキットブレーカー」発動と、投資家心理

3月9日、アメリカの株式市場で、「サーキットブレーカー」が発動され、株式市場が一時停止した。

サーキットブレーカーとは何んなのか、また、株式市場が、どうしてこのような事態になるのかを、投資家の心理面から考察しながら、心理が株式投資に与える影響を探ってみたい。

1、サーキットブレーカーとは

電気配線が過電流や発熱などで危険な時、サーキットブレーカーが自動的に落ちる。同じように株式市場などで一定以上の大幅な変動を起こしたとき、投資家の熱を冷まし、市場の混乱を防ぐために、一時的に取引停止にする処置をする。それが「サーキットブレーカー制度」だ。

2、投資家のネガティブな心理

アメリカの暴落の原因をマスコミが分析しているが、大体以下のようなもの。

・バブル気味だった株価が「いつか下がるのではないかと」という漠然とした不安。

原油価格の変動

コロナウイルスの影響

・大統領選候補の動き

株が暴落する要素としては、どれもそこまで深刻なものではないが、投資家の心理に影響を与え、サーキットブレーカー発動という事態にまでなったのだ。

◎ネガティブ心理の増幅

売りが集中し限度を超すと、株は暴落し市場全体にダメージが及ぶ。そのようなことはトレーダー達は百も承知だ。それでも一秒を争い、天文学的な数値が行きかう熾烈な戦いの市場取引では、それが起こりうる。投資家の危機心理が増幅に増幅を重ね、その心理が市場に現れた時は制御不能な暴落だったりするのだ。

◎損失に影響を及ぼす心理

株は上がるか、下がるか・・五分五分だ。では、利益が出るか、損失が出るか、五分五分か?それが全然違うのだ。個人投資家は、6割~8割が損失を出しているそうだ。そのような結果になる背景に、投資家の資質や能力も原因ではあるが、一番「心理」が大きく影響しているのだ。

◎ストレスによる判断ミス

1987年のブラックマンデーの大暴落の後に、個人・機関両方の投資家に、聞き取り調査をした結果、株の下落に強いストレスを感じ、冷静な判断が出来ないまま、「売り」に出たというトレーダーが相当数いたらしい。それが大暴落に直結している。しかし、後で冷静に考えると「なぜ売ったか」正当な理由が見つからない、というのだから困ったもんだ。

◎右にならえ

株式市場というのは、価値判断評価が難しいものだ。故に瞬時の決断には勇気がいるし、特に個人投資家は孤独な戦いだ。どうしても、他のトレーダーの動向に影響を受けやすく、同調行動を取り、それで墓穴を掘ることが多い傾向にある。

◎「塩漬け」という逃避

トレード用語の「塩漬け」とは、買値より株価が下がり、将来も値上がりしそうもないが、売れば損失が確定するので放置して、将来確率は少ないが値上がりすることを期待して放置状態のままの株のこと。個人投資家は特にこの塩漬けを作り易い。これは単に逃げているだけだ。損失を出してでも、換金して動かした方が良いのだ。

3、トレーダーとして勝つための心理

◎自分を信じる

抽象的な表現になるが、これが重要なようだ。失敗者は、流行や浅い時流に流され易い、が成功者は、そういったものに左右されず簡単に表現すれば、ぶれない。

要は、成功例というのは、各個人でやり方が違うので、どうしても抽象的な表現になるのだ。カリスマトレーダーのノウハウが、そのままそっくり誰にでも当てはまる、ということは無いのだ。

◎空気を読む

アドラー心理学では、空気の読みすぎは良しとしない。が、トレードでは読み切ったものが勝利する。株式投資で空気を読むというのは、情報量や経験値に裏打ちされた、冷静な判断ということ。誰かのご機嫌を取ることではない。

◎一発逆転は狙わない

人はドラマチックな「一発逆転劇」が好きだ。株式投資もそうなら面白いだろう。しかし、遊びではないシビアなトレードでは、たとえそれが面白みに欠けたとしても確実に、確率の高い勝負を選択すべきだ。

私は株式投資やその世界のプロではない。しかし、周りには、FXで大失敗した人、塩漬けだらけの人、仮想通過で大損した人など、そんな反面教師は多い。結論的なことを述べるとすれば、株式投資も人がやること。要はその人の持っている、心理面を含めたポテンシャル次第能力で来まる。誰もがそこそこ稼げるなら、個人投資家が6割~8割も損失出をさないのだ。
甘くない!面白くない結論だが、それが事実だ。

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nora

nora

シニア世代の自由人、趣味のオヤジバンド・野鳥写真・風景スケッチ等で西多摩方面に出没