日本の研究者の研究環境を考える その一 研究費について

Iroha Magazine編集長のオカダです!

先日、雑誌Wedgeの12月号に国立大学の研究環境の悪化を伝える記事が特集されていました。
教育業界の片隅にいる私もこの複雑な問題について、少し考えてみたいと思います。

まず以下のような課題があると思われます。

① 研究費が少なくなっていること
② 研究活動にまわせる時間が減っていること
③ 研究者(大学教員含む)が研究に専念できる環境が失われていること
④ 研究者への需要と供給のミスマッチ
⑤ 国際的な競争が激化していること
⑥ 大学(アカデミア)の役割を見直す必要があること
⑦ 研究者に求められる成果のプレッシャーが増大していること

順不同で思いつくままに挙げてみました。他にも大小様々な問題が複雑に絡み合っていますが、概ね以上のようなことかと思います。

しばらくこれらの問題について、自分の頭を整理するためだけでなく、表に出にくいアカデミアの様子を一般の方に伝えるため、研究者志望の学生の判断材料にするためにまとめてみたいと思います。

研究費が少なくなっているのは本当か

これは事実です。運営費交付金が2014年度の1兆2415億円から2017年度の1兆970億円まで、ここ10年ほどで1割強も削減されています。国立大学はその運営費の多くを国立大学運営費交付金に依存しており、一般の家庭でいえば毎年給料が減っているようなものです。

その結果なにが起こっているのかといえば、アメリカ・ドイツ・中国・韓国・日本といった主要国の中で日本だけ論文数が減少しています。論文の価値は量より質ですが、幅広い研究ができる環境にあってこそ、大きく花を咲かせる研究成果が産まれるはずです。

さらに日本は研究の世界に選択と集中を持ち込んでしまい、一部の有名教授に予算が集まり、結果として全体の論文数が減ってしまう状況にもあります。

論文数を増やしたければ、一つの研究グループに何億も注ぎ込むのではなく、それぞれの研究者に百万円程度配ればいいでしょう。

実際、大学教員の場合、大学から交付される研究費は多くても数百万円程度(百万円程度の場合も多い)と企業や国立の研究所と比べて圧倒的に少なく、他所から予算を獲得する必要があります。

多くの場合、科研費か研究助成に頼ることになります。

この科研費の獲得のために色々と苦労しています。

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オカダ

オカダ

大阪在住。30代男性。教育業界に従事。 あらゆるイロハをまとめるIroha Magazineの編集長。 日々のちょっとした気付きや改善をアウトプットし続け、困難な時代を生き抜く日本人男性の仕事と子育ての両立を目指します!